年金制度

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厚生年金の年金額の端数処理、端数計算ってどうやるの?

年金額の端数処理は2段階で考える

 

年金相談をやっている方なら分かりますが、端数処理は意外に忘れやすいものです。

 

被用者年金一元化法の施行時にルールが若干変わっていて、実際に年金相談の場では「確認しなくては」となる場面もあろうかと思います。

 

実際に年金の計算途中の端数処理に関して、厚生年金保険法においては、次のように定められています。

 

保険給付を受ける権利を裁定する場合または保険給付の額を改定する場合において、保険給付の額に50歳未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50銭以上1円未満の端数が生じたときは、これを1円に切り上げるものとします(厚年法35条1項)。

 

このほかに保険給付の額を計算する場合において生じる1円未満の端数の処理については、政令で定めることとしています(厚年法35条2項)。

 

端数処理は、保険給付額に50銭未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、50銭以上1円未満の端数が生じたときはこれを1円に切り上げます。

 

すなわち、1円未満の端数が生じたときは四捨五入することとしています。

 

厚生年金保険法第35条第2項に定める政令においては、年金額を計算する過程において、50銭未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、50銭以上1円未満の端数が生じたときは、これを1円に切り上げることができます、と定められています(厚年令3条)。

 

被用者年金一元化前の年金額は100円単位でしたが、一元化後は平成27年10月からすべて1円単位に変更されています。

 

年金額は一元化後初めて年金額が改定になったときから変更されます。

 

平成27年10月施行後、平成28年4月、年金受給者は全員改定の対象でしたから、厚生年金に関して言えば、1円単位の年金を受けている方しか、今日現在は存在しないことになります。

 

なお、端数処理は国民年金と同様ですが、国民年金では年金給付額に対する端数処理が行われますが、厚生年金の場合には保険給付の額の端数処理となりますので、一時金も端数処理の対象となります。

 

実際に支払われるときの端数処理は?

 

次に、年金額が実際に支払われるときの端数処理です。

 

年金は、毎年偶数月にそれぞれその前月分までが支払われます。

 

すなわち年6回に分けて支払われるので、各支払月の1円未満の端数は切り捨てられていましたが、一元化後は大きく改められました。

 

毎年3月から翌年2月までの間において1円未満の端数が切り捨てられた金額の合計額については、当該2月期の支払期月の年金額に加算されます(厚年法36条の2第2項)。

 

仮に端数が0.5円だったとすると、1年で6回支払いがあるので、0.5円×6=3円で、2月定期支払時に3円加算されるということです。

 

この2月期払いの年金の加算については、平成27年10月以後の月分として支払われた年金の支払額から適用されます。

 

なんでこんなことをしたかというと、一元化においては、厚生年金の取扱いを共済年金の取扱いに揃えるという考え方があったからです(端数処理に関して言えばです)。

 

改正後の厚生年金保険法第35条第1項の規定は、施行日(平成27年10月1日)以後に生じた事由に基づいて保険給付を受ける権利の裁定または保険給付の額の改定について適用し、施行日前に生じた事由に基づいて行う保険給付を受ける権利の裁定もしくは保険給付の額の改定または長期給付を受ける権利の決定もしくは長期給付の額の改定については、なお従前の例によります(一元化法附則9条)。

 

被用者年金一元化後と前では取り扱いが大きく変わったことに注意ですね。

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