年金制度

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年金生活者支援給付金の支給に関する法律、同法施行令及び同法施行規則の施行に伴う事務取扱等について

○年金生活者支援給付金の支給に関する法律、同法施行令及び同法施行規則の施行に伴う事務取扱等について

 

(平成30年12月28日)

 

(年管管発1228第1号)

 

(日本年金機構事業企画部門担当理事あて厚生労働省年金局事業管理課長通知)

 

(公印省略)

 

年金生活者支援給付金の支給に関する法律施行令(平成30年政令第364号。以下「令」という。)及び年金生活者支援給付金の支給に関する法律施行規則(平成30年厚生労働省令第151号。以下「規則」という。)が平成30年12月28日に公布され、その内容については、「「年金生活者支援給付金の支給に関する法律施行令」及び「年金生活者支援給付金の支給に関する法律の一部の施行期日を定める政令」の公布について」(平成30年12月28日付け年発1228第2号厚生労働省年金局長通知)及び「「年金生活者支援給付金の支給に関する法律施行規則」の公布及び「年金生活者支援給付金の支給に関する法律施行規則第六条第一項の規定に基づき年金生活者支援給付金受給資格者がその日までに届書等を提出すべき日として厚生労働大臣が指定する日を定める件」の告示について」(平成30年12月28日付け年管発1228第1号厚生労働省大臣官房年金管理審議官通知)により日本年金機構理事長宛て通知したところであるが、年金生活者支援給付金の支給に関する法律(平成24年法律第102号。以下「法」という。)、令及び規則の施行に伴う事務の取扱いについては、下記のとおりであるので御了知いただくとともに、実施に当たっては貴機構において周知徹底を図り遺漏のないよう取り扱われたい。

 

なお、法、令及び規則の施行に伴う事務の取扱いについては、本通知以外にも、施行に向けて、必要に応じ別途通知する予定であることを申し添える。

 

 

第1 平成31年4月からの事前受付に係る事務処理関係

 

年金生活者支援給付金の支給に関する法律の一部の施行期日を定める政令(平成30年政令第363号)により、平成31年4月1日から認定の請求の手続が可能とされており、同日からの事前受付に係る事務処理については以下の取扱いとすること。

 

1 支給要件調査対象者に対する事務処理

 

日本年金機構(以下「機構」という。)は、年金生活者支援給付金の支給に関する法律の一部の施行に伴う経過措置に関する政令(平成28年政令第211号。以下「経過措置政令」という。)の規定により、支給要件調査対象者(経過措置政令第1条第1項に規定する支給要件調査対象者をいう。以下同じ。)に係る平成30年中の所得の情報について市町村(特別区を含む。以下同じ。)に、国民健康保険中央会及び国民健康保険団体連合会を経由する方法(以下「国保中央会ルート」という。)により照会を行い、市町村から当該情報の提供を受けることとされている。当該提供を受けた情報に基づき、機構は、年金生活者支援給付金の受給候補者に対し、(1)又は(2)の方法により請求書を送付し、請求を促すこと。

 

(1) ターンアラウンド請求書の送付

 

市町村から提供を受けた平成30年中の所得の情報に基づき判定を行った結果、年金生活者支援給付金の支給要件に該当する蓋然性が高いと認められる支給要件調査対象者に対しては、原則として、氏名のみの記載により請求が可能なハガキ形式の簡易な請求書(以下「ターンアラウンド請求書」という。)の送付を行うこと。

 

(2) 通常の認定請求書の送付

 

支給要件調査対象者に係る平成30年中の所得の情報について市町村に照会を行ったものの、転居その他の理由により市町村から情報の提供を受けられなかった支給要件調査対象者に対しては、原則として、通常の認定請求書の送付を行うこと。

 

2 支給要件調査対象者以外の者に対する事務処理

 

法附則第5条第1項の規定により、施行日において年金生活者支援給付金の支給要件に該当すべき者は、施行日前においても、年金生活者支援給付金の認定の請求の手続をとることができることとされている。機構は、支給要件調査対象者以外の年金生活者支援給付金の受給候補者に対しても、(1)又は(2)の方法により請求を促すこと。

 

(1) 平成31年4月以降の老齢基礎年金受給者

 

平成31年4月以降に65歳の誕生日を迎えることにより老齢基礎年金受給者となる者に対しては、老齢基礎年金の請求書に、年金生活者支援給付金の通常の請求書を同封して送付するなどして、請求を促すこと。

 

(2) 平成31年4月以降の障害基礎年金受給者又は遺族基礎年金受給者

 

平成31年4月以降に障害基礎年金又は遺族基礎年金の裁定の請求を行う者に対しては、年金事務所の窓口等において年金生活者支援給付金の案内を行い、通常の請求書の提出を促すこと。

 

3 認定請求書の事前受付

 

(1) 機構における認定請求書の受理・審査

 

平成31年4月1日以降に年金生活者支援給付金の認定の請求書の提出が年金事務所になされたときは、当該請求書の受理を行うこと。また、請求書の受理に当たっては、制度の趣旨を説明するとともに、審査の結果、支給とならないこともあり得る旨を説明すること。なお、平成30年中の所得の情報の確認が可能となるまでの間は、当該請求書の審査ができないことから、審査が可能となるまでの間、当該請求書を適切に取り扱うこと。認定請求書の受理・審査に当たっての留意点は、第2の1(1)@からBまでに記載の施行日以後の事務処理と同様であること。

 

(2) 市町村における認定請求書の受理・審査

 

平成31年4月1日以降に市町村事務に係る年金生活者支援給付金の認定の請求書の提出が市町村になされたときは、当該請求書の受理を行うこと。また、請求書の受理に当たっては、制度の趣旨を説明するとともに、審査の結果、支給とならないこともあり得る旨を説明すること。なお、受理を行った請求書については、管轄の年金事務所に送付を行うこと。送付を受けた年金事務所は、平成30年中の所得の情報の確認が可能となるまでの間は、当該請求書の審査ができないことから、審査が可能となるまでの間、当該請求書を適切に取り扱うこと。

 

4 相談業務

 

(1) 窓口相談

 

平成31年4月1日以降に年金生活者支援給付金に係る相談が年金事務所や市町村の窓口になされた場合には、これに対応すること。

 

(2) コールセンターの設置

 

機構は、年金生活者支援給付金に係る相談に対応するため、平成31年7月頃を目処に、施行後一定期間を経過するまでの間、専用ダイヤルを設置すること。

 

5 周知広報業務

 

機構は、ホームページや年金事務所へのポスター設置等を通じて、年金生活者支援給付金制度の周知広報に取り組むこと。また、市町村においては、年金生活者支援給付金制度の周知広報への協力をお願いされたいこと。

 

第2 施行日以後の事務処理関係

 

1 年金生活者支援給付金の認定の請求に関する事務処理

 

(1) 機構における認定請求書の受理・審査

 

@ 認定請求書の記載事項及び添付書類

 

認定請求書における必須記載事項は、氏名、生年月日、住所及びマイナンバー又は基礎年金番号であること。添付書類については、国保中央会ルートにより把握した情報、情報提供ネットワークシステムを活用して把握した情報その他の情報により請求者に添付を求めることなく機構が把握できる場合が多いと考えられることから、原則として省略を行うものであること。

 

なお、令第32条各号又は第34条各号に掲げる年金たる給付を受ける権利を有する者(旧法共済年金等受給者)については、当該旧法共済年金等に係る情報を請求書に記載すること及び、当該情報を証する添付書類の添付することを求めること。

 

A 払渡希望金融機関等の取扱い

 

年金生活者支援給付金受給資格者は基礎年金受給権者であり、基礎年金の支給に係る金融機関の名称、預金口座の口座番号等を確認できることから、原則として当該基礎年金の支給に係る口座に年金生活者支援給付金の振込みを行うこととし、払渡希望金融機関の名称、預金口座の口座番号等の記載すること、当該事項を証する添付書類の添付することを求める必要がないこと。

 

B 認定請求書の返戻

 

@に基づき添付書類を省略した場合等であって、機構が必要事項を確認できないときは、請求者に対し請求書を返戻し添付書類を求めること。返戻に当たっては、返戻の理由を通知するとともに、請求者のマイナンバーが把握できないことによる返戻である場合にはマイナンバーの提出を求めることとし、必ずしも添付書類を求める必要はないこと。

 

(2) 市町村における認定請求書の受理・審査

 

市町村事務に係る年金生活者支援給付金の認定の請求書の提出が市町村になされたときは、当該請求書の受理を行うこと。市町村が請求書を受理したときは、管轄の年金事務所に送付を行うこと。

 

2 認定の通知等に関する事務処理

 

年金生活者支援給付金の受給資格及び額の認定の請求があった場合において、その認定をしたときは、請求者に対して、年金生活者支援給付金支給決定通知書を交付すること。受給資格がないと認めたときは、年金生活者支援給付金不該当通知書により通知すること。

 

また、年金生活者支援給付金の支給の制限に関する処分その他支給に関する処分を行ったときは、請求者に対して、年金生活者支援給付金不該当通知書又は年金生活者支援給付金支給額変更通知書により通知すること。

 

3 不支給事由該当の届出に関する事務処理

 

年金生活者支援給付金の不支給事由のうち、日本国内に住所を有しない事実、刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されている事実及び少年院その他これに準ずる施設に収容されている事実については、機構が把握する契機がないことから、年金生活者支援給付金受給者に対し届書の提出を求めることとしている。届書が提出された場合には、不支給事由に該当することとなった日の属する月の翌月分から支給を行わないこととすること。この場合において、過去に支給した年金生活者支援給付金について、必要あらば不当利得の返還請求を行うこと。

 

また、刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されている年金生活者支援給付金受給者が適切に不支給事由該当の届出を提出することができるよう、法務省と連携して取り組むことを想定しており、その詳細については別途通知することを予定しているものであること。

 

4 年金生活者支援給付金受給資格者の確認等に関する事務処理

 

機構は、地方公共団体情報システム機構(以下「J―LIS」という。)から毎月定期的に取得する年金生活者支援給付金受給資格者に係る機構保存本人確認情報に基づき、年金生活者支援給付金受給資格者の確認等を行うこと。これにより、年金生活者支援給付金受給資格者の生存及び所在が確認できないときは、国民年金法等に基づく同種の事務の中でその生存及び所在を確認すること。

 

5 所得及び世帯状況の届出に関する事務処理

 

年金生活者支援給付金受給者に係る毎年の所得及び世帯の状況については、機構が既に書類の提出を受けて把握している情報、国保中央会ルートにより把握した情報、情報提供ネットワークシステムを活用して把握した情報により確認すること。これらの方法により年金生活者支援給付金受給者に係る所得及び世帯の状況が確認できないときに限り、機構は、年金生活者支援給付金受給者に対し所得及び世帯状況の届出を求めること。

 

6 氏名、住所等の変更の届出に関する事務処理

 

年金生活者支援給付金受給者に係る氏名及び住所の情報については、J―LISから定期的に取得する年金生活者支援給付金受給資格者に係る機構保存本人確認情報に基づき変更情報を取得し、確認すること。機構においてマイナンバーが未収録であることによりJ―LISから変更情報を確認できないときは、国民年金法等に基づく事務の中で氏名及び住所の変更を確認すること。

 

遺族年金生活者支援給付金受給者に係る氏名の変更の理由、年金生活者支援給付金受給者に係るマイナンバー及び払渡希望金融機関等の変更並びに年金生活者支援給付金受給者の所在不明及び死亡の状況については、国民年金法等に基づく事務の中で確認すること。

 

7 支払の一時差止めに関する事務処理

 

年金生活者支援給付金の支払の一時差止めは、その基となる基礎年金の支払いが一時差止めされているときのほか、正当な理由がなく、届書の提出がなされないこと等により、生存、所在及び所得情報が確認できないときに行われるものであること。

 

8 未支払の年金生活者支援給付金の請求に関する事務処理

 

(1) 機構における未支払請求書の受理・審査

 

@ 基礎年金に係る未支給請求書と一体の受理・審査

 

基礎年金に係る未支給請求と年金生活者支援給付金に係る未支払請求は併せて行われるものであることから、基礎年金の未支給請求書と年金生活者支援給付金の未支払請求書が一体となった様式により、併せて事務を取り扱うこと。

 

A 払渡希望金融機関等の取扱い

 

払渡希望金融機関等については、基礎年金に係る未支給請求と併せて請求がなされるものであることを踏まえ、原則として基礎年金に係る未支給請求と同一のものとすること。

 

B 添付書類

 

添付書類については、基礎年金に係る未支給請求と年金生活者支援給付金に係る未支払請求は共通のものであることから、省略を行うものであること。

 

(2) 市町村における未支払請求書の受理・審査

 

市町村は、市町村事務に係る基礎年金の未支給請求書と一体となった年金生活者支援給付金の未支払請求書の提出が市町村になされたときは、当該請求書の受理を行うこと。市町村が請求書を受理したときは、これを機構に送付すること。

 

9 機構が行う収納等に関する事務処理

 

機構において国の毎会計年度所属の徴収金等を収納するのは翌年度の4月30日限りとする(令第23条)、機構が徴収金等の収納を行ったときに規則様式第4号による領収証書を交付する(令第24条第1項及び規則第88条)、規則様式第5号による送付書を添えて日本銀行に送付する(令第25条及び規則第89条)、機構は徴収金等の日本銀行への送付に関する規則様式第6号による帳簿を備え必要事項を記録する(令第25条及び規則第90条)など、機構が行う収納等の事務処理に関し法、令及び規則により必要な規定が定められていることから、これらを遵守し適切に事務を行うこと。

 

第3 平成32年度以降の事務処理関係

 

1 毎年4月1日時点での所得情報の交換

 

(1) 趣旨

 

機構は、毎年4月1日における年金生活者支援給付金受給資格者に係る所得の情報について、市町村に国保中央会ルートにより照会を行い、市町村から当該情報の提供を受けることとされている(法第37条及び第39条並びに令第18条及び第19条)。機構から市町村に対する通知については、毎年5月31日までに、4月1日において年金生活者支援給付金受給資格者が住所を有する市町村に対し、当該年金生活者支援給付金受給資格者の氏名、住所、年金生活者支援給付金の種類及び基礎年金番号を通知して行うこと。

 

(2) スケジュール

 

所得情報の提供は、介護保険の特別徴収事務を行う際に使用している現行のシステムを活用することとし、国保中央会ルートにより行うこと。毎年の所得情報の提供については、以下のスケジュールで実施すること。

 

・ 毎年4〜5月

 

機構は年金生活者支援給付金受給資格者の抽出を行い、国民健康保険中央会へデータを回付する。

 

・ 毎年5月

 

国民健康保険中央会は、国民健康保険団体連合会へデータを回付する。

 

国民健康保険団体連合会は、各市町村へデータを回付する。

 

・ 毎年6〜7月

 

各市町村は、回付されたデータに照会年の前年中の所得情報を収録し、国民健康保険団体連合会へ回付する。

 

・ 毎年7月

 

国民健康保険団体連合会は、国民健康保険中央会へデータを回付する。

 

国民健康保険中央会は、機構へデータを回付する。

 

市町村に対する通知については、毎年5月31日までに、同年4月1日において年金生活者支援給付金受給資格者が住所を有する市町村に対し行うこととしていることから、市町村は、通知を受けた後、機構へ毎年7月31日までに所得情報の提供がなされるよう、概ね3〜4週間の期間で照会年の前年中の所得情報を収録し、国民健康保険団体連合会へ回付すること。

 

(3) 市町村が機構に対し提供する所得情報

 

通知を受けた市町村は、当該通知のあった年金生活者支援給付金受給資格者ごとに、以下のとおり、その支給要件に係る調査の対象となる年金生活者支援給付金の種類に応じた必要な所得情報等を提供すること。

 

@ 老齢年金生活者支援給付金又は補足的老齢年金生活者支援給付金に関し必要な所得情報等

 

ア 年金生活者支援給付金受給資格者の照会年の前年中の所得額

 

・ 公的年金等の収入金額(所得税法第35条第2項第1号)

 

・ 合計所得金額(地方税法第292条第1項第13号)

 

・ 公的年金等に係る雑所得(所得税法第35条第2項第1号)

 

イ 年金生活者支援給付金受給資格者及び年金生活者支援給付金受給資格者の世帯主等に係る照会年度の市町村民税の課税状況

 

・ 照会年度の市町村民税が世帯課税であるか世帯非課税であるかの別

 

A 障害年金生活者支援給付金又は遺族年金生活者支援給付金に関し必要な所得情報等

 

ア 年金生活者支援給付金受給資格者の照会年の前年中の所得額

 

・ 総所得金額、退職所得金額、山林所得金額等の合計額(令第10条第1項に掲げる額)

 

・ 次に掲げる所得控除額等(令第10条第2項に掲げる額)

 

― 雑損控除額、医療費控除額、社会保険料控除額、小規模企業共済等掛金控除額及び配偶者特別控除額に相当する額

 

― 障害者控除、特別障害者控除、寡婦(夫)控除、寡婦控除の特例及び勤労学生控除

 

― 地方税法附則第6条第1項に規定する課税の特例により免除された所得額

 

イ 次に掲げる扶養親族等それぞれの人数

 

・ 同一生計配偶者及び扶養親族

 

・ 同一生計配偶者のうち70歳以上の者

 

・ 老人扶養親族

 

・ 特定扶養親族

 

・ 16歳以上19歳未満の扶養親族

 

※ 障害年金生活者支援給付金又は遺族年金生活者支援給付金の支給要件に係る所得の額は、令第10条により計算すること。これは、国民年金法施行令第6条の2に規定する「国民年金法第30条の4の規定による障害基礎年金の支給を停止する場合の所得の額の計算方法」と同様の取扱いであること。

 

(4) 所得情報の収録・提供の形式

 

所得情報の収録・提供の形式は、「年金生活者支援給付金に関する所得情報等情報交換のための媒体仕様書の送付について」により示した「年金生活者支援給付金の支給における情報交換媒体作成仕様書(第1版)」によること。

 

また、具体的な年金生活者支援給付金受給資格者の状況に応じた年金生活者支援給付金システムへの収録方法の基本的な考え方は、別紙1「「所得情報設定表示1・2」収録に当たっての考え方」及び別紙2「年金生活者支援給付金システムへの所得情報データ収録例(老齢事務)」のとおりであるので、これを参考にされたいこと。

 

2 市町村における所得情報の収録の際の留意事項

 

(1) 機構からの提供依頼データと市町村保有情報との突合方法

 

機構からの提供依頼データのうち住所については、漢字の情報がJ―LISから取得した情報である一方で、カナの情報は機構が独自に保有する情報であることから、市町村において、機構からの提供依頼データと市町村保有情報とを突合する際には、漢字の情報により行うこととし、カナの情報は参考として用いること。

 

(2) 市町村が機構に対し提供する情報の世帯の判定日について

 

機構が市町村に対し所得情報の提供を求めるに当たっては、毎年4月1日を照会の基準日としており、市町村は当該基準日における世帯情報を提供することとなるが、基準日前に基準日後の転出予定の転出届を受理した場合や基準日後に基準日前の転入届を受理した場合についても、世帯の判定日は基準日であることから、可能な限り基準日における住所地の市町村において基準日における世帯情報の提供を行うこと。

 

(3) 市町村の介護保険担当部局等との連携について

 

市町村への年金生活者支援給付金受給資格者に係る通知は、毎年5月27日から同月31日までの間に到達する見込みである。国民健康保険団体連合会から市町村の介護保険担当部局等に対し、特別徴収に係る通知と併せて年金生活者支援給付金受給資格者に係る通知が到達することが想定されるため、市町村の国民年金担当部局におかれては、必要に応じて介護保険担当部局等と調整の上、収録作業の開始に遺漏無きようお願いしたいこと。

 

(4) 国民健康保険団体連合会による受付チェックの際にエラーが確認された場合の取扱いについて

 

市町村から国民健康保険団体連合会に送付した所得情報を収録した媒体について、国民健康保険団体連合会による受付チェックの際にエラーが確認された場合、「年金生活者支援給付金の支給における情報交換媒体作成仕様書(第1版)」の「4.2エラーの取り扱いについて」に基づき、当該国民健康保険団体連合会より市町村に対し連絡するため、これに従い対応いただきたいこと。

 

第4 留意事項

 

1 年金生活者支援給付金の受給権の性質等

 

年金生活者支援給付金は、支給要件やその支給額の決定方法について年金制度と密接に関係しており、機構がその支給実務を担っているものの、福祉的給付の制度であることから、年金生活者支援給付金の受給権等は年金制度と異なる点がある。このため、以下の点に留意の上、事務を取り扱われたいこと。

 

(1) 受給権の性質

 

年金生活者支援給付金の支給を受ける権利は、その支給要件に該当したときから潜在的に発生しているものではなく、法第5条等の規定に基づいて厚生労働大臣の認定を受けることによって初めて発生するものであること。この点、裁定を受けているか否かにかかわらず、要件を満たしていれば受給権が発生する年金制度とは異なっていることに留意すること。

 

(2) 年金生活者支援給付金の額の改定等

 

他の福祉的給付の制度においては、額の改定等について法律の規定により請求主義がとられているところ、法は年金生活者支援給付金の額の改定事由、改定時期等を定めるのみであり、額の改定の請求等について規定を設けていない。この趣旨は、年金生活者支援給付金の額の改定契機等について、国民年金法等に基づく事務や法に基づく事務の中で、機構が把握可能であることから、受給者からの請求を要さずに職権をもって行うことを法が予定しているためであること。このため、障害の程度が変化したことによる障害基礎年金の改定の請求、遺族基礎年金の対象となる子の数が増減したことによる遺族基礎年金の改定の請求など年金制度で額の改定等が行われる場合に求めている請求について、法に基づく事務においては求めないこととされていることに留意すること。

 

2 年金生活者支援給付金の支給要件の判定

 

機構が年金生活者支援給付金の支給要件を判定するに当たっては、「基礎年金の受給情報」という機構が保有する情報に加え、「前年の所得の情報」及び「同一世帯の世帯員に係る情報」(以下「所得・世帯情報」という。)という機構が保有していない情報が必要となる。後者の機構が保有していない所得・世帯情報については、市町村が保有する情報であるため、機構が当該情報を把握するには市町村と所得情報を交換するなどの実務が必要となる。このことを踏まえ、年金生活者支援給付金の支給要件の判定に当たっては、次の点に留意すること。

 

(1) 支給要件調査対象者に対する認定時の支給要件の判定

 

第1の1に記載のとおり、支給要件調査対象者に対しては、国保中央会ルートにより市町村から所得・世帯情報の提供を受けることとされている。このため、支給要件調査対象者が年金生活者支援給付金の認定の請求を行った場合において、国保中央会ルートにより事前に所得・世帯情報が確認できるときは、原則として、当該情報を用いた支給要件の判定を行い、認定事務を実施すること。

 

なお、国保中央会ルートでは所得・世帯情報を把握できなかった場合には、情報提供ネットワークシステムを活用して把握した情報、請求者から所得証明書等の添付書類を求める方法等により所得・世帯情報を把握することとなるが、国保中央会ルート以外の方法により把握した情報について、把握した時点のものを用いて支給要件の判定を行い、認定事務を実施することは差し支えないものであること。

 

(2) 支給要件調査対象者以外の者に対する認定時の支給要件の判定

 

支給要件調査対象者以外の者(施行日以後に年金生活者支援給付金の認定の請求を行う者を含む。)については、情報提供ネットワークシステムを活用して把握した情報、請求者から所得証明書等の添付書類を求める方法等により所得・世帯情報を把握し、その把握した時点の情報を用いて支給要件の判定を行い、認定事務を実施すること。

 

(3) 所得・世帯情報の変動が生じた場合の事務処理

 

年金生活者支援給付金の支給要件における「所得」とは、1月から7月までの月分の年金生活者支援給付金については前々年の所得、8月から12月までの月分の年金生活者支援給付金については前年の所得とされている(法第2条第1項、第15条第1項及び第20条第1項)。また、補足的老齢年金生活者支援給付金受給者につき、前年所得額の変動が生じた場合には、補足的老齢年金生活者支援給付金の額の改定は、8月から行うこととされている(法第13条)。

 

第3の1に記載のとおり、前年の所得・世帯情報の変動を把握するため、法、令及び規則は、毎年4月1日時点での所得情報の交換を国保中央会ルートにより行い、機構は前年の所得・世帯情報を把握することを予定している。

 

国保中央会ルートにより把握する前年の所得・世帯情報は、市町村において毎年5〜6月頃に確定する地方税情報を毎年7月31日までに機構へ提供するものであることを踏まえ、国保中央会ルートの情報により年金生活者支援給付金受給者が年金生活者支援給付金の支給要件に該当しなくなったことが確認された場合には、8月分の年金生活者支援給付金から支給しないこととすること。また、国保中央会ルートの情報により補足的老齢年金生活者支援給付金受給者の前年所得額の変動が生じた場合には、8月分の補足的老齢年金生活者支援給付金から額の改定を行うこととすること。

 

なお、所得・世帯情報については、市町村から所得・世帯情報の提供を受けて支給要件の判定を行うことを想定しており、所得・世帯情報の変動が生じたことについて年金生活者支援給付金受給者に届出義務を課する規定等は設けられていないが、機構において所得・世帯情報の変動の事実を実務上把握した場合には、支給要件に不該当であった期間について遡及して処分を行い、必要あらば不当利得の返還請求を行うこと。

 

(4) 所得情報の変動を踏まえた老齢年金生活者支援給付金及び補足的老齢年金生活者支援給付金に係る事務処理

 

各年の7月分の老齢年金生活者支援給付金の支給要件に該当している者であって、法第5条の規定による認定を受けているものが、当該各年の8月分の補足的老齢年金生活者支援給付金の支給要件に該当するときは、法第12条の規定にかかわらず、当該各年の7月31日において同条の規定による認定の請求があったものとみなし、新たに補足的老齢年金生活者支援給付金の認定の請求を行うことは不要とされている(令第11条第1項)。また、各年の7月分の補足的老齢年金生活者支援給付金の支給要件に該当している者であって、法第12条の規定による認定を受けているものが、当該各年の8月分の老齢年金生活者支援給付金の支給要件に該当するときは、法第5条の規定にかかわらず、当該各年の7月31日において同条の規定による認定の請求があったものとみなし、新たに老齢年金生活者支援給付金の認定の請求を行うことは不要とされている(令第11条第2項)。この取扱いは、(3)と同様に所得情報の変動が生じることを踏まえたものであることに留意し、適切に事務を取り扱うこと。

 

(5) 未申告者の取扱い

 

国保中央会ルート等により機構が市町村から提供を受ける所得情報は、原則として市町村が保有する都道府県民税又は市町村民税に関する情報が用いられている。これらの税の申告を行っていない者(以下「未申告者」という。)であること等により、市町村が当該情報を機構に提供することが困難である場合には、市町村は、当該者に改めて所得の申告を求めるのではなく、「未申告」として所得情報を収録し、機構に提供すること。

 

なお、この場合において、機構は、所得の申告義務が課されている者は適切に申告を行っているとの理解等の下、年金生活者支援給付金の支給要件の判定において、未申告者を非課税者として取り扱うこと。

 

(参考) 所得の申告義務を有しない者として、次に掲げる@及びAが地方税法第317条の2に規定されている。なお、Aについては、多くの市町村が条例により独自に地方税法上の申告義務を課さない者を定めている。

 

@ 給与又は公的年金等の支払を受けている者であって前年中において給与所得以外の所得又は公的年金等に係る所得以外の所得を有しなかったもの

 

A 所得割の納税義務を負わないと認められる者のうち当該市町村の条例で定めるもの

 

3 給付基準額の改定(法第4条)

 

給付基準額は、平成31年10月の法施行時点においては、5,000円とするものであること。なお、給付基準額は年平均の全国消費者物価指数に応じて改定することとされていることから、必要に応じ、毎年度末に令を改正し、改定が行われるものであること。

 

4 年金生活者支援給付金の認定(法第5条、第12条、第17条及び第22条)

 

1で述べた年金生活者支援給付金の受給権の性質等に起因し、年金生活者支援給付金の「認定」には、年金制度における「裁定」と性格を異にする点がある。このため、年金生活者支援給付金の認定の事務処理を行うに当たっては、次の点に留意すること。

 

(1) 認定の性質

 

法第5条等の規定に基づく「認定」は、請求者の受給資格及び年金生活者支援給付金の額について行うものであるが、これは単なる確認行為ではなく、認定を行うことにより、所定の月(認定の請求をした日の属する月の翌月)から年金生活者支援給付金の支給が開始するという、新たな法律上の関係を設定する形成的行為であること(法第5条第1項、第6条第1項等)。この点、年金制度において受給権が存在することの確認行為である「裁定」とは、性格を異にしていることに留意すること。

 

(2) 認定と支給の関係

 

法第5条等の規定に基づく認定の請求がなされた際に、請求者が支給要件に該当しているかを審査し、支給要件に該当する場合に認定を行うこととなるが、認定後においては、支給要件に該当する状態が続く限り年金生活者支援給付金の支給が行われるものであること。このため、年金生活者支援給付金受給者が支給要件に該当し続けている限り、毎月又は毎年、受給者が認定請求を行う必要はないものであること。

 

また、年金生活者支援給付金の支給は、受給資格者が認定の請求をした日の属する月の翌月から始め、支給事由が消滅した日の属する月で終わることとされており、受給者が支給要件に該当し続けている限り、新たに認定を行う必要はないこと(法第2条、第6条第1項等)。

 

機構は毎年、国保中央会ルートにより前年の所得・世帯情報を把握するが、これにより、年金生活者支援給付金受給者が支給要件に該当していることを改めて認定しているものではなく、2(3)に記載のとおり、年金生活者支援給付金の支給要件に該当しなくなったことが確認された場合に8月分の年金生活者支援給付金から支給しないこととするものに留まることに留意すること。

 

(3) 不支給となった場合の再度の認定請求

 

支給要件を満たさなくなれば年金生活者支援給付金の支給は終了するが、その後、再度支給要件に該当することとなった場合には、改めて法第5条等の規定に基づく認定の請求を行い、認定を受けることが必要であること(法第2条、第5条第2項等)。

 

(4) 年金生活者支援給付金の職権による種別変更

 

基礎年金と年金生活者支援給付金を受給している者について、新たに別の事由に基づく基礎年金(以下「後発年金」という。)が遡及裁定され、後発年金に選択替えが行われた場合には、先発給付金(当初に受給していた基礎年金に係る年金生活者支援給付金をいう。以下同じ。)の認定請求日又は後発年金の遡及受発日のいずれか遅い日において、後発給付金(後発年金に係る年金生活者支援給付金をいう。)の認定請求があったものとして取扱い、当該日の属する月の翌月以降の期間について、職権により認定を行うこと。また、認定された期間のうち時効(2年)未消滅の期間について、先発給付金の過払及び後発給付金の未払が生じていることから、これらを内払調整の上、支払を行うこと。

 

なお、この取扱いは、先発給付金の認定請求の際に年金生活者支援給付金の支給を受ける受給意思が確認されていること、年金生活者支援給付金の種別は基礎年金の種別に応じて他律的に決定されるものであること、後発年金の遡及裁定という給付金制度外の事情変更であり遡って認定請求を行うことができない点について本人に帰責性がないことを踏まえた取扱いであることに留意すること。

 

(5) 過去に支給した年金生活者支援給付金について支給要件に該当しなかったことが判明した場合の事務処理

 

過去に支給した年金生活者支援給付金について支給要件に該当しなかったことが判明した場合には、当該支給要件に不該当であった期間について遡及して処分を行い、必要あらば不当利得の返還請求を行うこと。

 

なお、年金生活者支援給付金の支給要件に該当しなくなった後再びその要件に該当することとなった場合において、その該当することとなった後の期間に係る年金生活者支援給付金の支給を受けようとするときは、(3)で述べたとおり改めて認定の請求が必要となるが、改めての認定請求を行うことができない点について本人に帰責性がない場合については、再びその要件に該当することとなった時点において、改めての認定請求があったものとして取扱い、職権により認定を行うこと。

 

5 年金生活者支援給付金の額の改定時期(法第13条、第18条、第23条及び附則第10条)

 

1(2)に記載のとおり、年金生活者支援給付金の額の改定契機については機構が把握可能であることから、機構は法第13条、第18条、第23条及び附則第10条に定める改定事由を把握した場合には、これらの規定に定める改定時期から、職権により適切に改定を行うこと。また、改定を行ったときは、年金生活者支援給付金受給者に対して、年金生活者支援給付金支給額変更通知書により通知すること。

 

6 支給期間及び支払期月(法第6条(第14条、第19条及び第24条において準用する場合を含む。))

 

(1) 年金生活者支援給付金の支給日

 

年金生活者支援給付金の支給日は、基礎年金の支給日と同日とすること。

 

(2) 年金生活者支援給付金の支給開始月

 

年金生活者支援給付金の支給開始月は、認定の請求をした日の属する月の翌月からが原則であるが、以下の場合には遡及が認められるものであること。

 

@ 法施行時の特例(法附則第5条第3項)

 

法施行時においては、平成31年12月末日までに認定の請求をしたときは、その者に対する年金生活者支援給付金の支給は、認定請求日から最大3月間遡及することが認められるものであること。

 

A 基礎年金の新規裁定時の特例(令第12条)

 

基礎年金の新規の裁定請求をした者から、当該基礎年金の受給権発生日から3月以内に年金生活者支援給付金の認定の請求がなされたときは、基礎年金の受給権を有するに至った日に当該認定の請求があったものとみなすものであること。

 

(3) やむを得ない理由により平成31年12月末日までに認定の請求ができない場合

 

(2)@のとおり法施行時においては支給開始月の特例が設けられているが、機構における事務手続上の事情等により、支給要件調査対象者に対する第1の1(1)のターンアラウンド請求書又は第1の1(2)の通常の認定請求書の送付が施行日後となり、本人に帰責性がなく平成31年12月末日までに請求を行うことが困難となることが考えられる。この支給要件調査対象者に対する機構からの請求書の送付が施行日後となった場合については、法第6条第2項に規定する「やむを得ない理由により前条の規定による認定の請求をすることができなかった場合」として、当該理由がやんだ後15日以内に認定の請求がなされたときは、施行日の属する月から年金生活者支援給付金の支給を行うものとすること。

 

(4) 施行直後の支払期月でない月における年金生活者支援給付金の支給

 

年金生活者支援給付金の初回の定期払は、平成31年12月に同年10月分と11月分を支給することにより行われる。この後、平成32年1月に年金生活者支援給付金の初回の随時払(支払期月でない月における支払のことをいう。以下同じ。)が行われることとなるが、年金生活者支援給付金の請求書の提出時期等により、仮に日本銀行の随時払のシステムの上限を超える件数の支払が発生した場合には、日本銀行と連携し、日本銀行の随時払のシステムの上限の範囲内で可能な限り支払事務を行うこと。この場合において、上限を超えた部分の支払については、平成32年2月の定期払により行うこと。

 

7 事務費の交付(法第27条)

 

国は、市町村に対し、法又は令の規定によって行う事務の処理に必要な費用を交付することとされており、今後、年金生活者支援給付金の支給に関する法律に基づき市町村に交付する事務費に関する政令(仮称)、年金生活者支援給付金の事務費交付金の算定に関する省令(仮称)等を制定し、その詳細について別途通知することを予定しているものであること。

 

8 旧法年金受給者で2以上の年金生活者支援給付金の支給要件に該当する場合における取扱い(令第36条)

 

旧法年金受給者で2以上の年金生活者支援給付金の支給要件に該当する者についても、いずれか1の年金生活者支援給付金についてのみ請求を行うことができるものとされていることから、年金生活者支援給付金受給者が複数の種別の年金生活者支援給付金を受給することはないことに留意すること。

 

9 市町村の生活保護部局との連携について

 

生活保護の受給者が年金生活者支援給付金受給者となる場合には、生活保護の保護費の調整が必要となる。このため、老齢基礎年金の受給資格を25年から10年に短縮した場合と同様に、市町村の生活保護部局との連携を行うことを想定しており、その詳細については別途通知することを予定しているものであること。

 

10 情報提供ネットワークシステムの活用について

 

年金生活者支援給付金関係では、情報提供ネットワークシステムによる情報連携を活用して、市町村から住民票情報及び地方税情報を取得し、添付書類の省略等を実現することを想定している。現在、機構に対する年金関係の情報連携は開始されていないが、情報連携の開始時期については別途通知することを予定しており、システム開発等必要な準備を進めること。

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